レシピ&エッセイの白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操発スタジオ*トピックス

ひびき合う色、人、思い

2020/12/30 New

コロナの時を過ごす中で、今まで使ったことがなかった言葉も、見聞きする内に違和感なく心に届くようになりました。
たとえば「クラウドファンディング」は、誰かの考えたことを実現するために「よし!応援しよう」と思った人がお金を出し合って、資金を調達すること。ちゃんと書けないけど読める漢字みたいな理解ですが・・・。
「オンライン」、私はまだ乗り切れていませんが、なんとなく分かります。一番よく耳にしたのは「オンライン飲み会」。お店だと、前菜のプロローグから今日一番の気合が入っているメイン料理の後、すっとご飯ものやデザートが出て静かに終わりに近づく。料理から気配を感じて、会話も静かに盛り上がり、ボチボチおわりだな・・・という具合に、大体時間も読めます。家でもてなしても同じこと。「頃合い」をお互い理解し合う感じをオンラインの場合はどうするんだろう。「はい、終わり!」って難しくないのかしら。仲良しの場合はいいのかな。なんてひとり考えたりして・・・。
この間テレビで紹介されていたのは、「捨てられたゴミを集めて自分達の住む町をきれいにしよう」とネットで呼びかけた声に、知らない人同士がつながって活動される素敵な取り組み。なんとなく同じことを願う人たちが一人の人の呼びかけで集まり、老いも若きも知らないもの同士が月2回、町をお掃除するのだそう。「定年を過ぎて家でゴロゴロしていましたがネットの呼びかけに勇気を出して来てみたら、出会ったこともない人たちと会えて一緒に作業して親しくなりました。」という方も。「オンライン」もなかなかです。
野菜に例えると、同じ仲間どうし、色は少し違うけど、互いが側にいることで支え合って、メインの一皿をよりきれいにおいしく仕上げる2色の人参のような関係でしょうか。何の話かなって?高校3年生の冬はじめて作った鶏の煮込み料理の付け合わせに作った人参のスープ煮のことです。お正月の頃に出てくる赤い金時人参と年中あるオレンジ色の人参の2色を組み合わせるだけでなんとも暖かい鮮やかな色彩に。人参の素敵な色の取り合わせのように、気持ちを同じくする仲間が集まると、思いが響きあって素敵な世界になる。そんなことをふと思い出しました。冬のごちそうの横にぜひ。

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◆2色人参のスープ煮
(材料2人分)
西洋人参・金時人参 各50g
(A)
・固形スープの素 1/2個
・ローリエ 1枚
・香味野菜(玉葱、セロリの葉、パセリの茎など) 適量
・タイム、オレガノ、マジョラムなど好みのハーブ(乾燥) 適量
・白ワイン 大さじ1

(作り方)
1、人参は1cm厚さの輪切りにし、皮をむく。
2、鍋に①、水2カップとAを入れて強火にかけ、煮立ったら弱火にして煮る。人参に竹串がスッ
と通る位柔らかくなったら火を止め、そのまま冷まして味をなじませる。

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変化と暮らしと食卓と

2020/9/3 

ウィズ コロナの世の中、あちこちで小さな変化が起きています。
今まで料理に興味のなかった人や忙しくてパパっとお惣菜を買っておられた人が、在宅勤務に変わり「おうちご飯」を作ることが増えています。だし昆布と削り鰹を買い、出汁をとって煮物をじっくり弱火でコトコト・・・。パソコン仕事の1時間の間にちょっと良い感じの煮物ができます。時間を上手に作っている人も多いのでしょう。
百貨店の食品部の方のお話では、今まで売れなかったものが急に売れ始めたというのです。ジッパー付きの袋に入ったぬか床に野菜を漬けるだけのぬか漬の素、ケーキやクッキー、ピザ、パン、お好み焼き、自分で作るギョーザの皮・・・など、小麦粉やケーキミックス。パスタもよく売れているとか。手作りを楽しむ暮らしが見えてきます。コロナの感染者数が増え始めるとお米が一気に売れるとも。
新聞には家庭用チーズの売り上げが3か月連続で2ケタ増の見出しがありました。
ペルシャ絨毯を扱うお店のオーナーの方のお話では、ここ数年、本当に大変だったのが、お客様が戻ってこられ、テレビにも取り上げられたそうです。家の時間を大切にしようと思われる方が増えているのかも知れません。
きっかけはともあれ、これは「我が家の味」復活の兆しかも。その代名詞ともいえるのがぬか漬です。市販のぬか漬の素は、体にやさしいものを選ぶと添加物が少ない分、塩が多く入っています。ぬか床が塩辛い時はぬかを足して、私はビールや日本酒、だし昆布、時には麹を入れたりします。おいしくなりますよ。冷蔵庫にいれっぱなしにしないで、暑い日は1日1~2回、せめて2日に1回混ぜましょう。塩辛いと感じるぬか床なら野菜に塩をつけずに漬けます。時間をかけて少しずつ自分好みにぬか床を育てましょう。きゅうりになす、かぶ、大根もいいですよ。ぬか漬には乳酸菌がたっぷり。腸が元気なら免疫力もアップします。まずはチャレンジ、体の中にもささやかな変化が訪れるはず・・・。

新しいコーナーが始まります!

2020/7/8 

緊急事態宣言の後、首都圏の新たな感染者の増加傾向が心配されるものの、地方では今のところ、新型コロナウイルスは落ち着きをみせているようです。勢いが少し弱まっている今こそ、次の波に備えた準備が必要と訴える専門家の意見も耳にします。再び感染が広がらないよう、今後もマスクの着用や手洗い、ソーシャルディスタンスなど、一人一人の心構えはまだまだ必要なのでしょう。
親しい友人と会って、一緒に食事をしながら楽しく過ごす。ご飯は人の心を近づけます。少しずついつもの家族、友人から、もう一歩外へ輪を広げ、レストランでの食事も始まりました。朝の通勤電車も少し混みあうようになってきたようです。それでも、がまんがまんと4か月余り・・・。特に観光、飲食の方のご苦労や痛みがひしひしと伝わってきます。今私にできることは何かなと考えて、このHPで二つの新しいコーナーをスタートさせることを思いつきました。
一つは、試食会やトークショー、セミナーが開けない中で、これまで私がお出会いできた皆さんの取り組みや商品を、料理アレンジなどを交えて記事として紹介させていただくコーナーです。頑張っているお姿を、ささやかなエールを込めてお伝えできたらと願います。
もう一つは、 仕事、生活、健康、介護と暮らしの中で気になる話題について、ソーシャルワーカーの方を交えて語り合うコーナーを。「あ、そういう風に考えたらいいのか」、「少し心が軽くなれたな」と、前向きになれるようなお話をお届けできたらいいなと思っています。今求められる新たな日常の中で、誰かの元気や心ゆたかな暮らしによりそう小さなヒントになればいいなと思っています。お楽しみに!

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