一(いち)がでないお正月
あけましておめでとうございます、のあいさつから始まるスタートのはずが、まさかのお正月の1日に地震がくるなんて…。この笑顔をどこにもっていったらいいのか誰もが心にそっと仕舞って片付かないまま1年が始まってしまいました。
29年前の阪神淡路大震災の記念の日が近づいてきている私達は、お正月から地震で被害にあわれた皆さんのテレビのニュースから流れてくる映像が辛くて何度も涙が出てきます。それにしても余震が長く続き過ぎます。雪と雨…。孤立…。どんなに大変な日々を過しておられることでしょう。神戸に住む私もあの日から不自由な暮らしが長く続き、電気、水道、ガスとライフラインが正常に戻ってくるのに時間がかかりましたが、あちらこちらからかけつけてくださっている他府県の作業服の方達の後姿が忘れられません。
あの当時崩れた石垣の間に残った山茶花の木が赤い花を咲かせていたことを思い出します。今、うちの家の近くの通りやスタジオの庭に今年も大きくなった木が花を咲かせました。
1日も早く能登半島の皆さまにもあたたかいお風呂とトイレが普通に使える日がきますように…と祈る日々です。 白井 操